自動レジの価格は？費用相場やおすすめメーカー8選を比較！

飲食店や小売店の省人化・効率化に向けて、セルフタイプのレジ／自動レジの導入が着実に広がっています。

とはいえ「どれくらい費用がかかるのか」「どのメーカーが信頼できるか」が見えにくく、導入に踏み切れない店舗も少なくありません。

そこで本記事では、まず価格相場を整理し、次におすすめメーカー8社を比較して特徴と選び方を解説します。

補助金活用・費用抑制のヒントも含めて、実務的に使える情報としてご活用ください。

自動レジの種類について

自動レジには、店舗の運営形態やスタッフ数に応じて複数のタイプがあります。代表的なのが「フルセルフレジ」と「セミセルフレジ」で、それぞれにメリット・デメリットが存在します。ここでは、2つのタイプの特徴を詳しく解説します。

フルセルフレジ

フルセルフレジは、来店客がバーコードスキャンから支払い、袋詰めまでの一連の操作を自分で行うレジシステムです。スタッフはレジ対応から解放され、店舗運営の省人化・人件費削減に大きく貢献します。

特にスーパーやドラッグストアなど、会計件数が多い業種で導入が進んでいます。また、非接触・キャッシュレス決済との相性が高く、感染症対策や顧客満足度向上の面でも注目されています。一方で、高額な導入コストや操作に慣れない顧客へのフォローが課題となることもあります。効率重視の店舗運営を目指すなら、有力な選択肢となるでしょう。

セミセルフレジ

セミセルフレジは、店員が商品登録までを担当し、支払い部分のみをお客様自身が操作する仕組みです。スタッフと顧客双方の負担を軽減できることから、飲食店や小売店など幅広い業種で採用が拡大しています。

会計のやり取りで現金を直接扱わないため、金銭トラブルや衛生面のリスクを軽減できる点も大きなメリットです。導入コストはフルセルフよりも抑えられ、店舗の規模やオペレーションに合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。操作がシンプルで高齢者にも使いやすく、初めて自動レジを導入する店舗にもおすすめのタイプです。

自動レジの価格相場は？

自動レジの導入費用は、導入規模や機能構成によって大きく変動します。ここでは、「初期費用」「月額利用料」「周辺機器費用」の3つの観点から、相場と注意点を解説します。

初期費用

初期費用は、自動レジ本体や設置工事、システム設定などを含む導入時に必要な費用です。一般的なセミセルフレジなら約50万〜150万円、フルセルフレジなら100万〜300万円前後が相場とされています。

POSレジ機能を搭載したタイプや、キャッシュレス決済端末を一体化したモデルほど高額になります。また、店舗規模や台数によっても費用は変動します。初期投資を抑えたい場合は、リース契約や補助金制度の活用も検討するとよいでしょう。

月額利用料

月額利用料は、POSシステムのクラウド利用料やサポート費用など、運用にかかるランニングコストです。相場は月額5,000〜20,000円程度で、サポート内容や決済機能の範囲によって異なります。

クラウド型POSを採用している場合、データ分析や遠隔管理が可能となる一方、月々の利用料が発生します。保守・アップデート費用が含まれているかを確認することが重要です。コストを最小限に抑えるには、機能の過不足を見極めてプランを選ぶことがポイントです。

周辺機器費用

周辺機器費用には、レシートプリンターやバーコードスキャナー、自動釣銭機などの機器が含まれます。単体導入の場合、自動釣銭機は約40万〜80万円、プリンターやスキャナーは各2〜5万円程度が目安です。

機種によっては、POSシステムとの接続設定やネットワーク機器も必要となるため、トータルでの費用見積もりが欠かせません。店舗レイアウトや業種に合わせて最適な構成を選ぶことで、導入後のトラブルや追加コストを防ぐことができます。

種類別の導入価格目安

自動レジの価格は、導入するタイプや機能構成によって大きく異なります。ここでは、代表的な「フルセルフレジ」と「セミセルフレジ」の導入価格目安をそれぞれ解説します。

フルセルフレジの価格目安

フルセルフレジは、お客様が商品スキャンから支払い、袋詰めまでをすべて行う完全セルフ型システムです。導入価格の目安は、1台あたりおよそ100万〜300万円前後が一般的。

自動釣銭機やキャッシュレス決済端末、スキャナー、モニターなどの周辺機器をすべて含むため、初期費用が高くなりやすい傾向にあります。スーパーやドラッグストアなど、高い回転率を求められる業種では投資効果が大きいのが特徴です。また、複数台導入時にはボリュームディスカウントやリース契約を活用することで、コストを抑えることも可能です。

セミセルフレジの価格目安

セミセルフレジは、スタッフが商品の登録を行い、支払いのみを顧客が操作するタイプです。導入価格の目安は、1台あたり約50万〜150万円程度で、フルセルフよりも低コストで導入できるのがメリットです。

POSシステムや自動釣銭機を組み合わせることで、操作性と精算のスピードを両立できます。飲食店やアパレルショップなど、省人化と接客の両立を重視する業種に適しています。また、補助金制度の活用やリース契約を組み合わせることで初期費用をさらに軽減できる点も魅力です。

自動レジの価格を抑えて導入するには？

自動レジは高額な設備投資になりやすいですが、工夫次第で初期費用を大幅に抑えることが可能です。ここでは、「中古導入」「レンタル」「リース」「補助金活用」の4つの方法を紹介します。

中古製品を導入する

中古の自動レジを導入することで、初期費用を新品の半額以下に抑えることができます。特に大手メーカー製のリユース機器は、保守整備や動作保証付きで安心して利用可能です。機能面でも、最新モデルに比べて大きな差がないケースも多く、小規模店舗や試験導入には最適です。

ただし、古いモデルはキャッシュレス対応や保守部品の供給が終了している場合があるため、導入前にメーカー保証やサポート範囲を確認することが重要です。

レンタルする

短期イベントや期間限定店舗などでは、レンタル契約を利用するのが効率的です。レンタルなら、初期投資を抑えつつ必要な期間だけ利用でき、導入リスクを最小限にできます。期間は1日〜数か月単位で柔軟に設定でき、機種変更や契約延長も可能です。

さらに、トラブル時の交換対応やメンテナンスが含まれる場合もあり、サポート込みの安心運用ができます。長期的に使用する場合は、コスト比較を行い、リースや購入とのバランスを検討しましょう。

リースプランを検討する

リース契約は、中長期的に自動レジを使用したい企業におすすめの導入方法です。初期費用が不要で、毎月一定額を支払うことで最新機種を導入できます。保守費用やアップデート費用を含めたプランも多く、設備投資の予算管理がしやすくなります。

契約満了後は買取・更新・返却が選べるため、経営状況に応じて柔軟に対応できます。ただし、総支払額は購入より高くなる場合もあるため、契約期間や金利条件をしっかり確認しておくことが大切です。

補助金を活用する

国や自治体の補助金制度を利用すれば、導入費用の一部を負担してもらうことが可能です。特に「IT導入補助金」や「業務改善助成金」は、自動レジやPOSシステムの導入にも対応しています。

申請には事業計画書の提出が必要ですが、採択されれば最大で数十万円〜数百万円の補助を受けられるケースもあります。補助金サポートを行うメーカーや申請代行サービスもあるため、導入前に情報収集を行い、最適な制度を活用することがコスト削減のカギとなります。

自動レジ導入で利用できる補助金

自動レジの導入費用は高額になりやすいため、国や自治体の補助金を活用することで負担を大幅に軽減できます。ここでは、導入時に活用できる代表的な5つの補助金制度を紹介します。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や個人事業主がITツールを導入する際に利用できる制度で、POSレジや自動レジ、キャッシュレス決済端末の導入費用が対象になります。補助率は1/2以内〜最大3/4程度で、上限は450万円（2025年度時点）と高額です。

クラウド型POSや予約・会計連携システムも対象になるため、業務効率化を図りたい事業者におすすめです。補助金申請には、IT導入支援事業者との連携が必須となる点に注意が必要です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、生産性向上や業務改善を目的とした設備投資を支援する補助金です。自動レジやセルフレジ、自動精算機など、店舗の省人化・効率化を目的とした機器導入が対象となります。

補助率は中小企業で1/2、小規模企業で2/3まで、上限は最大1,000万円と高額。審査では事業計画の実現性や生産性向上効果が重視されます。導入を単なるコスト削減ではなく、業務改革・収益向上の取り組みとして位置づけることが採択のポイントです。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、販路拡大や業務効率化のための設備導入を支援する制度です。補助率は2/3以内で、上限は原則50万円（特例で200万円まで拡大）。小売店や飲食店など、従業員5名以下の事業者でも申請可能な点が特徴です。

自動レジやPOSレジの導入により、業務負担の軽減や顧客満足度の向上を図る取組みとして活用できます。申請書類は比較的シンプルで、初めて補助金申請を行う事業者にも向いている制度です。

業務改善助成金

業務改善助成金は、従業員の賃上げを行う中小企業を支援する制度で、生産性を高めるための機器導入やシステム導入費用が助成対象です。自動レジや自動釣銭機を導入し、会計作業の効率化を図るケースが多く見られます。

助成額は30万円〜最大600万円で、補助率は3/4以内。最低賃金の引き上げと併せて取り組むことで、業務効率化と労働環境改善を同時に実現できます。労働局への申請が必要なため、スケジュールに余裕を持って準備しましょう。

働き方改革推進支援助成金

働き方改革推進支援助成金は、長時間労働の是正や業務改善を目的に、省力化設備やITツールを導入する企業を支援する制度です。補助率は最大3/4で、上限は100万円程度。自動レジやセルフレジの導入による労働時間の短縮や業務分担の改善が助成対象に含まれます。

申請には、具体的な働き方改革計画の提出が求められ、導入効果を明確に示すことが重要です。人手不足対策や職場環境の改善を進めたい企業にとって、有効な支援制度といえます。

自動レジおすすめメーカー8選を比較！

自動レジを選ぶ際は、導入コストだけでなく機能性・サポート体制・業種との相性も重要です。ここでは、飲食店からクリニックまで幅広く対応する代表的なメーカーを4社紹介します。

スマレジ

スマレジは、iPadを活用したクラウド型POSレジとして人気の高いメーカーです。特に、自動釣銭機との連携性や操作性の高さが強みで、飲食店・小売店・美容室など多業種で導入が進んでいます。売上分析や在庫管理、キャッシュレス決済にも対応しており、システム拡張がしやすいのが特徴です。

また、IT導入補助金の対象ツールとして登録されており、初期費用を抑えて導入できる点も魅力です。クラウド管理により本部から複数店舗の売上を一元管理でき、スムーズな経営判断をサポートします。

本体価格	100万円〜
月額利用料	無料〜
新札対応	○
現金・キャッシュレス	どちらにも対応可
電子カルテ・レセコン連携	○
補助金	IT補助金対象製品
おすすめ度

クリニックキオスク

クリニックキオスクは、医療機関向けに特化した自動受付・精算システムです。診療後の会計を自動化し、受付業務の効率化と患者待ち時間の短縮を実現します。自動釣銭機やレセコン（レセプトコンピュータ）と連携することで、精算ミスを防ぎ、正確な会計処理をサポートします。

また、保険証リーダーやキャッシュレス端末も接続可能で、非接触会計にも対応。人手不足解消や感染症対策を目的に導入が急増しており、医院規模に合わせた柔軟なカスタマイズも可能です。

本体価格	200万円〜
月額利用料	要お問い合わせ
新札対応	○
現金・キャッシュレス	どちらにも対応可
電子カルテ・レセコン連携	○
補助金	IT補助金対象製品
おすすめ度

CASHIER POS

CASHIER POS（キャッシャーPOS）は、飲食店や小売店向けのクラウドPOSレジで、キャッシュレス決済・セルフレジ・券売機など幅広い形態に対応しています。操作画面がわかりやすく、導入初日から誰でも使いやすいのが特徴です。

自動釣銭機や発券機との連動もスムーズで、店舗運営の自動化を強力に支援します。さらに、サポート体制が充実しており、導入後の設定やトラブル対応も安心。補助金対応の実績も豊富で、低コストで導入したい事業者にもおすすめのサービスです。

価格目安
・80~100万円前後
※補助金利用でコストを抑えることも可能

ノモカスタンド

ノモカスタンドは、医療・薬局業界向けに開発された自動精算機ブランドです。電子カルテやレセコンと連携し、診療後の精算・領収書発行・釣銭管理を自動化します。特に、現金・クレジット・QR決済などマルチ決済に対応している点が強みで、患者の利便性を大きく向上させます。

設置スペースに応じたコンパクトモデルやスタンド型もあり、中小規模クリニックでも導入しやすい設計です。現場の省人化・会計スピード向上・ミス防止を目的とした医療機関には最適な自動レジといえます。

価格・費用目安
200万円~300万円程度

アルメックス

アルメックスは、ホテル・病院・クリニック向け自動精算機の大手メーカーです。特に、医療分野での導入実績と信頼性が高く、レセコンや電子カルテとの連携に優れています。自動釣銭機・キャッシュレス決済端末・領収書発行機能を一体化したモデルが多く、受付業務を効率化します。

さらに、デザイン性と操作性を両立したタッチパネル式端末が特徴で、患者や利用者にもわかりやすい設計です。全国にサポート拠点を持ち、導入後のメンテナンス体制も充実しています。

価格・費用目安
要お問い合わせ

グローリー

グローリー株式会社は、自動釣銭機やセルフレジ機器の国内トップクラスメーカーです。高い精度と耐久性を誇り、金融機関や大手チェーン店でも採用される信頼性の高いブランドとして知られています。

POSレジや券売機との連携性も高く、飲食店や小売店、病院など幅広い業種で活躍。自動釣銭機単体の導入からセルフレジ一体型まで幅広いラインナップを展開しています。現金・キャッシュレス双方に対応できる柔軟性も強みで、省人化とミス防止を同時に実現します。

価格・費用目安
要お問い合わせ

寺岡精工

寺岡精工（TERAOKA）は、小売・飲食業界に特化した自動レジ・POSメーカーで、セルフレジ「HappySelf」シリーズが人気です。バーコードスキャンから支払いまで一括対応し、スピーディーな会計と高い操作性を実現しています。

多様な決済方法に対応しており、キャッシュレス普及にも対応可能。さらに、クラウド連携による売上分析や在庫管理にも対応しており、チェーン店舗の経営効率化にも貢献します。現場の声を反映した実用設計で、中小店舗から大規模スーパーまで幅広く導入されています。

価格・費用目安
要お問い合わせ

USEN

USENレジは、飲食店や美容サロン向けに開発されたオールインワン型POS・自動レジシステムです。クラウド管理・キャッシュレス決済・自動釣銭機連動など、店舗運営に必要な機能を一台に集約。

特に飲食店では、オーダーシステムやキッチンプリンターとの連携により、注文から会計までの業務を効率化できます。導入コストを抑えたサブスクリプションモデルもあり、初期費用をかけずに最新レジを利用可能。さらに、24時間365日のサポート体制で、初めて自動レジを導入する店舗にも安心です。

価格・費用目安
要お問い合わせ

価格以外で自動レジを選ぶポイントは？

自動レジを導入する際は、価格だけでなく運用のしやすさやサポート体制、店舗環境との相性を重視することが重要です。以下の6つのポイントを押さえることで、失敗のない導入が可能になります。

操作性や画面の見やすさをチェックする

自動レジはスタッフや顧客が日常的に使用するため、操作性と画面の視認性が非常に重要です。特に高齢の利用者や多忙な店舗では、タッチパネルの反応速度やボタン配置が効率に大きく影響します。

誰でも直感的に使えるUI（ユーザーインターフェース）を採用しているかを確認しましょう。また、照明環境やカウンター位置に合わせて画面の角度調整ができるタイプを選ぶと、利用時のストレスを減らせます。

POSシステムや会計ソフトとの連携性を確認する

自動レジを導入する際は、既存のPOSシステムや会計ソフトとのデータ連携がスムーズに行えるかを必ず確認しましょう。連携が取れていないと、売上データの手入力や二重管理が発生し、業務効率が下がるリスクがあります。

クラウド連携に対応していれば、複数店舗の売上や在庫を一括管理でき、経営判断にも役立ちます。導入前に「連携可能なソフト一覧」をメーカーに確認するのがおすすめです。

キャッシュレス決済の手数料をチェックする

キャッシュレス決済を導入する場合、決済手数料の違いが長期的なコストに影響します。クレジットカード・QRコード・電子マネーなど、利用可能な決済手段の種類と手数料率を比較しましょう。

手数料は一般的に2〜3.5％程度ですが、契約内容や決済代行会社によって異なります。導入前に「主要決済サービスの対応状況」と「手数料の上限」を確認し、自店舗の売上構成に合ったプランを選定することが大切です。

メンテナンスやサポート体制の充実度を確認する

自動レジは日々の運用でトラブルが発生する可能性があるため、導入後のサポート体制が整っているメーカーを選ぶことが重要です。

特に、遠隔サポート・定期メンテナンス・故障時の代替機提供があるかを確認しましょう。サポート対応が迅速であれば、営業への影響を最小限に抑えられます。24時間体制や土日祝対応のメーカーを選ぶと、トラブル時も安心です。

設置スペースや店舗レイアウトとの相性をチェックする

自動レジの設置は、店舗の動線やカウンター周りのスペース確保がカギになります。大型機種を無理に設置すると、スタッフやお客様の動線を妨げる可能性があります。

事前にレイアウト図を作成し、配線位置・通路幅・電源の確保を確認しましょう。最近では、コンパクトタイプや卓上モデルも増えており、小規模店舗にも導入しやすい環境が整っています。

なるべく複数メーカーの資料請求を行う

最適な自動レジを選ぶには、複数メーカーの製品仕様や料金プランを比較検討することが欠かせません。1社だけの見積もりでは、機能やサポート面の違いを把握できない場合があります。

資料請求を通じて、導入事例・保守内容・補助金対応状況なども確認しましょう。また、メーカーによっては無料デモやオンライン相談を実施しており、実際の操作感を体験することで導入後のミスマッチを防げます。

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